2008年5月 5日 (月)

1000ギニー②

ナタゴラ&ディヴァインライト

さて1000ギニーですが、1番人気となったのはナタゴラ(Natagora)です。

ナタゴラはフランス産の馬で、父は日本産のディヴァインライトです。

ディヴァインライトの父はあのサンデーサイレンスなのですが、ディヴァインライト自体の競走成績は大したことはなく、GIの高松宮記念2着が最高の成績です。

重賞も勝つことができないままディヴァインライトは日本で種牡馬入りしたのですが、04年からフランスに輸出され、フランスで種牡馬生活を送ることになりました。その初年度産駒の1頭がナタゴラです。

ナタゴラはフランスで07年5月にデビュー。2歳時には7戦5勝2着2回、重賞3勝(うちGI1勝)という好成績を残し、欧州の最優秀2歳牝馬に選出されています。

今年に入ってからも1戦1勝、通算では8戦6勝でこのレースを迎えました。主戦ジョッキーは日本でもおなじみのルメール騎手です。

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左の写真はパドックで撮りました。

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レース

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1000ギニーは1マイルで行われます。

左の写真はスタンドから撮ったものですが、まったくの直線のコースです。右端にスターティング・ゲートが見えますが、これは1000mのレースの際のゲートです。よって、1マイルの場合にはこれより約600m後方からスタートすることになります。

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レースはスタート直後からナタゴラが先頭に立ち、レースを引っ張りました。直線レースの傾向として、競走馬は道中は場群を作ってどちらかのラチに寄って走るというものがありますが、今回はすべての馬が外ラチ沿いを走っていました。

上の写真はゴール板直前をとらえたものです。赤丸がゴール板の位置を示すもの(実際のゴール板は反対側のラチにある)で、その下を走っている芦毛(灰色)の馬がナタゴラです。写真左端のスクリーンを見てもわかるように、先頭を走っていますよね。

結果的には、ナタゴラがそのまま押し切りました。

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左の写真は勝った後に表彰式の行われるパドックへの通路に向かう様子を撮ったもの。

こちらの競馬は馬を間近で見られていいですね。

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日本男児として当然、馬券は買いました。最初、単勝10ポンドを買うつもりだったのですが、20ポンド札を出したら窓口のおばちゃんが間違えて20ポンド分の馬券を発行してしまいました。

おばちゃんは「これであっているか?」と聞いてくれたのですが、訂正するのが面倒くさいのでそのままにしておきました。

結果的には的中したので非常に良かったです。ありがとう、おばちゃん!

20ポンド買って払い戻しは64ポンド。日本で言えば単勝3.2倍ですね。

Img_1763_2左の写真は表彰式の直前の様子です(左側に表彰台がある)。英国の競馬はどこでも表彰式はパドックでやるみたいです。

これで終わりますが、ナタゴラは勝ちましたし、馬券はあたりましたし、英国競馬生活を締め括るに最高の結果となりました。日本に戻ってからも再び訪れたいものです。

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1000ギニー①

1000ギニー(1000 Guineas Stakes)

久々に更新したと思ったら帰国まであと1週間になってしまいました。このブログもイマイチでしたね。ははは・・・・。

それはさておき、英国競馬生活の総括としてニューマーケット競馬場に1000ギニーを見に行きました。

見に行った理由は1000ギニーが英国牝馬クラシックの1つであるからということがあるのですが、もっと大きな理由はディヴァインライトという日本産の種牡馬の子どもが同レースに出走していたからです。

ディヴァインライトについてはのちほど触れます。

ニューマーケット競馬場

ニューマーケットはロンドンの北東、車で約1時間半くらいのところにあります。大学で有名なケンブリッジのそばですね。前にも記したように競馬の聖地でもあります。

下のグーグルマップが競馬場です。見てお分かりのように、天然の芝生の草原をそのまま競馬場にしたという構造です。右上がニューマーケットの町です。

http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&q=newmarket+uk&sll=44.04018,-79.45857&sspn=0.164368,0.323753&ie=UTF8&ll=52.237314,0.373878&spn=0.035006,0.080938&t=k&z=14

Img_1729・・・

右側の写真がメインスタンドです。最近建て直したものと思われ綺麗なのですが、大きくはないです。

私は「プレミア・エンクロージャー」という45ポンドするチケットを買って入りました。写真を見ても分かるとおり、基本的にはジャケット&ネクタイが必須です。

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左は偉大な競走馬エクリプスの像です。現在生産されているサラブレッドの95%はエクリプスの(父系)子孫であるとのことです。

・・・Img_1726

パドックのそばにありました。

20世紀を代表する名騎手のレスター・ピゴットを称えたボードです。

ピゴット騎手はニューマーケット競馬場で行われる2000ギニー(牡馬クラシック)、1000ギニー(牝馬クラシック)を合計7勝しました。ダービーも9勝しています。

こんな感じで、競馬場内には英国の競馬史(すなわち世界の競馬史)を振り返るいろいろな展示物があります。

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2007年6月30日 (土)

ニューマーケット⑨

ニューマーケット競馬場

ニューマーケット競馬場の歴史は古く、17世紀後半までにさかのぼります。

現在では英国のクラシック競走(3歳馬の重要レース)である2000ギニー、1000ギニーがここで行われています(日本で言うところの皐月賞、桜花賞)。

2007_06170072我々が行ったときは開催がなかったので、中までは入っていません。左の写真は「ローリーマイル」というコースを撮ったつもりですが、芝生が広がるだけで本当にコースだったのか良く分かりません。

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・・・2007_06170075_1

左の写真はスタンドへ続く道路をスタンド側から撮ったものです。垂れ幕だけはここが競馬場であることを感じさせてくれます。

やはり競馬場は開催のあるときに行かないといかんですね。

タタソールズ(Tattersalls)

2007_06170076タタソールズはサラブレッドを専門で扱うセリ会社です。18世紀末にリチャード・タタソールズによって設立されました。

このセリ会場は競馬博物館のそばにあります。

現在では年間1万頭もの馬が売却されているそうです。今年の英ダービーを勝ったオーソライズドもこのセリ市の出身だそうです。

2007_06170099こちらが内部の様子です。残念ながら、セリはやっていませんでした。

機会があれば見に行きたいですね。

以上でニューマーケットを終わります。

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2007年6月28日 (木)

ニューマーケット⑧

競馬博物館④

ミルリーフの模型

引き続き館内の展示物の紹介です。

2007_06170083ミルリーフの(おそらく)等身大の模型です。

勝手な予測ですが、この模型は昔はブリガディアジェラードの頭絡が掛けてあったところ(実はあのあたりは馬の厩舎を再現した造りになっていました)に置いてあったと思います。

下のリンク(英国政府観光庁のサイト)では競馬博物館の紹介をしていますが、そこにある写真と見比べてください(ちなみに写真中央がブリガディアジェラードの頭絡です(移動されてなければ))。

http://www.uknow.or.jp/vb/happybritain/happy/sports/watch/horse/index.html

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乗馬トレーニングマシン

館内の目玉(?)が乗馬トレーニングマシンです。正式名称は知りませんが、要は競馬の騎乗を練習する機械です。大人でも子供でも誰でも乗せてくれます。

当初は子供向けと思っていたので、子供を先に乗せて見ていたのですが、スタッフのおじさんが私にもやれと勧めたため、やってしまいました(まあ、勧められなくてもやらせてもらったんですけどね)。

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現在の競馬の騎乗方法は独特のものであり、一般に「モンキー乗り」と言われています。モンキー乗りの特徴は鐙(足をかけるところ)を短くして腰と尻を浮かせて乗るところです。こうすることによって馬への負担が軽くなるのだそうです(そのため、早く走ることができる)。(詳しくは http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E4%B9%97%E3%82%8A )

馬の走り方は常歩(walk)→速歩(trot)→駈歩(canter)→襲歩(gallop)と4段階に変化するのですが(詳しくは http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A9%E6%B3%95_%28%E9%A6%AC%E8%A1%93%29 )、このマシンはこの4段階をすべて再現することができます。

子供が乗っていたときは常歩だけだったので楽勝だと思っていたのですが、大人向けは違うんですよね。速歩まではまだ良かったのですが、キャンター(駈歩)くらいから体が上下に揺れて体を制御できなくなります。また、ギャロップ(襲歩)になると乗っかっているのがやっとみたいな状態になります。

乗っている時間は2分前後だと思うのですが、終わった後は息切れしてしまいました。下半身もガクガクブルブル状態です。

実際の競馬では、ジョッキーはギャロップの状態で短くても1分、長ければ3分以上乗らなければなりませんし、しかも同時に手綱を引いたり鞭を振るったりしなければならないのですから、いかにジョッキーという仕事が重労働でかつ高い技術が必要であるか認識させられました。騎乗ミスとか責めてはいけないですね。

これで競馬博物館の紹介を終わります。いくつか見逃したもののあったみたいで、機会があればもう一度行ってみたいと思います。

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2007年6月27日 (水)

ニューマーケット⑦

競馬博物館③

引き続き館内の展示物の紹介です。

キンチェム

2007_06170097キンチェムのブロンズ(?)像です。入口を入ってすぐ左のところにあります。キンチェムは1874年にハンガリーで生まれました。キンチェムは2歳から5歳にかけてドイツ、オーストリア・ハンガリー、フランス、イギリスで走り54戦無敗という成績を残しました。最多無敗記録としては世界記録だそうです。

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ゴドルフィンアラビアン

2007_06170082この絵はゴドルフィンアラビアンを描いたものです。

ゴドルフィンアラビアンは前にも触れたとおり、サラブレッドの三大始祖の一頭です。ただ、三大始祖の中では最も勢力が小さく、ゴドルフィンアラビアン系の生産馬は米国で約6%、日本で約1%程度とのこと(日本ではこの系統のめぼしい種牡馬がほとんどいないと思います。種牡馬を輸入しない限り絶滅寸前です)。

ブリガディアジェラード

2007_06170081・・・

左の写真は競走馬の頭絡です。頭絡とは馬具の一つで、その名の通り馬の頭に絡めて使います。大雑把に言ってしまえば、馬に手綱をつけるために使われる馬具です。

この頭絡はブリガディアジェラードが使用していたものです(名前が書いてあるので勝手にそう推測します)。

ブリガディアジェラードは1968年に生まれました。生涯成績は18戦17勝。英国の大レースである2000ギニーやキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスなどに勝っています。デビューから15連勝という英国競馬の新記録を達成し、国民的なスターホースとなりました(唯一の敗北はロベルトに敗れたもの)。日本で言えばハイセイコーとかオグリキャップみたいなものでしょうか。

また、ブリガディアジェラードはミルリーフのライバルの一頭としても知られています。ミルリーフは生涯でたったの2回しか負けていませんが、そのうちの一回の敗北はブリガディアジェラードによってもたらされたものです(2000ギニーで)。

ブリガディアジェラードは種牡馬としては成功を収めることはできず、1989年に亡くなりました。父系は米国で僅かに残るのみです。

なお、ブリガディアジェラードが敗れたロベルトの血統は日本で大成功を収めており、リアルシャダイやブライアンズタイムなどの人気種牡馬はロベルトの産駒です。今年の日本ダービー(東京優駿)に勝った牝馬ウオッカも「ロベルト→ブライアンズタイム→タニノギムレット→ウオッカ」とロベルトの父系子孫です。

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2007年6月26日 (火)

ニューマーケット⑥

競馬博物館②

競馬博物館の展示は英国の競馬史や競馬に関する文化を振り返るものです。

競馬を長いこと見ていると競馬の歴史に多少は詳しくなるのですが、「競馬の歴史=英国の競馬史」ですので、競馬史に関する知識が少なくても、知っている馬に関連する展示物が次々と出てきて、非常に楽しめます。

以下、館内の展示物をご紹介します(注:これから写真とともにご紹介しますが、実は館内は写真撮影禁止だったかもしれません。)

パーシモン

2007_06170080 パーシモンの頭部の剥製です。

パーシモンは1893年生まれ。父は19世紀末に種牡馬として歴史的な成功を収めたセントサイモンです。

父のセントサイモンは1881年生まれ。ダービーなどの大レースの勝利はないのですが、10戦10勝という成績を残して種牡馬入りしました。種牡馬としては歴史的な成功を収め、このパーシモンをはじめとして多くの活躍馬を送り出し英国のリーディングサイアーを9回獲得しました。

セントサイモンの産駒も種牡馬として成功し、世界中の競馬を席巻するに至り「セントサイモン系でなくんばサラブレッドにあらず」ということまで言われたのですが、20世紀の半ばまでにはセントサイモンの父系は一気に衰退してしまいました。

この理由ははっきりとはしないのですが、「あまりに発展しすぎたため、種付けをできる牝馬がいなくなったから」と言われています。要するに繁殖牝馬もセントサイモン系ばかりになってしまい、近親交配になってしまうので種付けができなくなったということです。これを「セントサイモンの悲劇」と呼んでいます。

しかしながら、父系は衰退したものの、現在生産されるサラブレッドはすべてセントサイモンの血を引いているそうで、セントサイモンが後世の競走馬に残した影響力は大きいものがあります。

前置きが長くなりましたが、パーシモンはセントサイモンの代表産駒の一頭です。エドワード皇太子(後のエドワード7世)の持ち馬として、ダービー及びセントレジャーSのクラシック二冠を制しました。生涯成績は9戦7勝です。獲得賞金は約3万5000ポンドでセントサイモン産駒のうち最も獲得賞金の多い馬となります。

パーシモンは種牡馬としても成功を収め、英国のリーディングサイヤーに計4回輝いています。しかし、上述のとおり、現在ではパーシモンの血統は衰退しています。ちなみに日本だとタニノムーティエ、カブラヤオー、メジロパーマー、レッツゴーターキンなどがパーシモンの父系子孫になります。

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2007年6月25日 (月)

ニューマーケット⑤

競馬博物館(The Horseracing Museum)

2007_06170078ニューマーケットのメインストリートの一角に競馬博物館があります。

ここも競馬ファンにとっては非常に興味深いところです。

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2007_06170098入口自体はそれほど目立たないのですが、となりにハイペリオンの像があるので、訪問する場合はこれを目印にしてください。

ちなみにハイペリオンは1934年の英ダービー馬であり、種牡馬としてもリーディングサイアーに6回なるくらい優れた馬でした。ハイペリオンの血統は現在は衰退しつつありますが、日本ではハイセイコーやグリーングラスはこの系統です。

博物館にはおみやげ屋とカフェが併設されており、これは入場料を払わなくても入ることができます。

ちなみに入場料は大人5.5ポンド、子供3ポンドです。

競馬博物館のウェブサイトはこちら・・・ http://www.nhrm.co.uk/

館内の展示物については次回で。

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2007年6月22日 (金)

ニューマーケット④

放牧地

種牡馬の厩舎の前面は(正しい表現か分かりませんが)放牧地となっています。種牡馬たちは昼間は主にここで過ごします。

2007_06170037ここの馬たちは人がやってくると近づいてきます。人懐っこくて非常にかわいいです。

放牧地は20m×50mくらいの長方形に区切られていて、それぞれ1頭ずつの種牡馬が放牧されています。各放牧地には種牡馬の名前が掲示されていたのですが、左の馬は誰か忘れてしまいました。

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ミルリーフ

2007_06170055前にも触れましたが、ナショナルスタッドではかつて歴史的名馬のミルリーフが繋養されていました。

ミルリーフは1968年に米国で生まれました。生産者(かつオーナー)は米国ポール・メロン氏ですが、メロン氏はミルリーフの血統や馬体から判断してミルリーフを英国で走らせることを決めたそうです。

その判断は大正解で、ミルリーフはデビューから快進撃を続け3歳時(1971年)にはダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、凱旋門賞の欧州最高峰のレースを立て続けに制覇しました(この3レースを制覇したのは他にはラムタラ(1995年)しかいません)。

その後、ミルリーフは4歳時にも凱旋門賞連覇を目指して調教を進めていたのですが、調教中に前脚を骨折してしまいました。骨折は安楽死処分になってもおかしくはないくらいの重傷でしたが、英国の関係者の懸命の治療によって一命をとりとめました。

しかしながら、現役引退は余儀なくされることになってしまいました。通算成績14戦12勝。2着2回。

現役を引退したミルリーフは種牡馬入りすることになりました。オーナーは米国人ですので米国での種牡馬となることも考えられたのですが、オーナーのメロン氏はミルリーフの命を救ってくれた英国の関係者に感謝の意をこめて英国で種牡馬入りさせることを決断したそうです。その結果ナショナルスタッドに繋養されることになったそうです。

ミルリーフは種牡馬としても大成功を収め、シャーリーハイツ(英愛ダービー)、アカマス(仏ダービー)、レファランスポイント(英ダービー)などを輩出しています。1978年と87年には英愛リーディングサイアーとなっています。

ミルリーフの血統は日本でもなじみが深く、産駒のミルジョージやマグニチュードは種牡馬として多くの活躍馬を送り出しました。

2007_061700611986年、ミルリーフは亡くなりました。18歳の死亡は種牡馬にしては若すぎる死だと思います。ミルリーフの功績を記念して上の写真の銅像が厩舎の正面に建てられています。

また、左の写真はミルリーフの墓です。これは銅像のすぐ隣にあります。

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2007_06170063ちなみに、ネヴァーセイダイらのかつて繋養されていた種牡馬の墓もここにあります。

これでナショナルスタッドは終わります。

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2007年6月21日 (木)

ニューマーケット③

種付場

2007_06170026・・・

厩舎のすぐ裏に種付場があります。

広さは結構あります。10m四方くらいでしょうか。

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2007_06170020種付場の入口には各種牡馬の種付けのスケジュール表らしきものが掲示されていました。

こちらの種付け事情には詳しくないですが、日本では人気種牡馬になると一日3回くらい種付けすることはあるようです。この表だと5分割されていますが、さすがに一日5回ということはないはずで、一マス空けた3回が最大なのではないかと思われます。

2007_06170025種付場の真ん中にはツアー客のために二種類の器具が置いてありました。何か分かりますか?

2つの袋は繁殖牝馬の後脚に装着して、牝馬が種牡馬を蹴り上げたときにショックをやわらげるものです。

また、棒状のものは鼻ねじです(鼻は馬の急所らしくて、鼻を捻ると馬はおとなしくなります。種付けの際に暴れる牝馬に鼻ねじをかけて押さえつけます)。使い方は良く分かりませんが手前にある輪の部分を馬の鼻にかけるのでしょうか。

・・・2007_06170024

種付けというのは短時間で終わります。種付けそのものはほんの数分程度です。ガイドの方は「種付けは決してロマンチックなものではない」と説明し、ツアー客の笑いを誘って いました。

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・・・2007_06170021

最後に左の写真は種付場の入口に貼ってありました。

欧州における種牡馬の発展を図にしたものです。

サラブレッドの血統を父系でさかのぼると17世紀初頭前後のダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークの3頭にさかのぼり、この3頭を三大始祖と呼んでいます。

ただし、この三大始祖の発展状況には差があり、現在生産されるサラブレッドの90%以上がダーレーアラビアン系とされています。

図の同心円の中心がこの三大始祖なのですが、これを見ると各系統の発展度の差が分かると思います。

上の図の12時から1時のところにある薄いグレーの部分がゴドルフィンアラビアン系、11時から12時のところにある濃いグレーの部分がバイアリーターク系です。その残りはすべてダーレーアラビアン系ですから、この系統の発展ぶりが分かると思います。

英国及びアイルランドの競馬においては、ダーレーアラビアン系のうち特にノーザンダンサーの系統の勢力が強く、過去20年のうち18年のリーディングサイアー(種牡馬の産駒の賞金獲得一位)がノーザンダンサー系の種牡馬によって占められています(うち14年がサドラーズウェルズ)。

日本でもかつてはノーザンテーストを筆頭にノーザンダンサー系の種牡馬が猛威を振るったのですが、ここ10年くらいはサンデーサイレンスの驚異的成功もあり、ノーザンダンサー系の種牡馬の勢力は衰えつつあります。

(参考)リーディングサイアーについて http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC

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2007年6月20日 (水)

ニューマーケット②

ナショナルスタッド(The National Stud)

2007_06170071 ナショナル・スタッドの「スタッド」とは種牡馬を管理する牧場のことです。サラブレッドの生産においては、優秀な種牡馬が年間60頭以上(多ければ約200頭)の繁殖牝馬に種付けを行います。

種付けは牝馬が種牡馬のところに赴いて行われるため、(種牡馬の体調管理のためか経済性のためか良く知りませんが、)種牡馬を一箇所に集めてこのような種牡馬牧場が設立されています(日本では社台スタリオンステーションが有名です)。

ナショナル・スタッドの歴史は意外と新しく1963年に創設されました。現在では500エーカー(約200ヘクタール)の土地に10頭の種牡馬が繋養されています。また、ここでは競走馬の生産も行われており、約200頭の繁殖牝馬もここで暮らしています。

ツアー

2007_06170069 スタッド内はツアーに参加することで見学をすることができます。ツアーは一日2回行われていて、料金は大人6.5ポンド子供(6歳以上)5ポンドです。ツアーは所要約75分で、予約が必要です。詳しくはhttp://www.nationalstud.co.uk/tours-Times.aspを参照してください。

上の写真はツアーの受付&おみやげ売り場&カフェです(ここまでは誰でも入れるはずです)。

我々ももちろんツアーに参加しました。以下、そのときの様子をご紹介します。

厩舎

2007_06170033左の写真が種牡馬の厩舎です。種牡馬たちは基本的に昼間は種付け又は放牧地で放牧され、夜の間はここで過ごします。

我々は11:30頃ここを訪れたため、厩舎の中にいた種牡馬は1頭しかいませんでした。

2007_06170015 厩舎の入口には種牡馬の名前と血統が掲示されています。左の写真は現在ナショナル・スタッドで一番種付料の高い(約250万円)バハミアンバウンティ(直訳すれば「バハマの奨励金」)の厩舎です。

現在はナショナル・スタッドで繋養されている種牡馬は(日本人にとって)あまり有名な馬はいないようですが、かつてはネヴァーセイダイやミルリーフもここで種牡馬生活を送っていました。

2007_06170016厩舎の入口の壁にもそのことを記録するレリーフが残っていました。

イギリス人はこういうのが好きですよね。

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2007_06170019 我々が訪問した際に唯一厩舎の中にいたフェニックスリーチ君です。

現役時代はドバイシーマクラシックなどGIを3勝しています。今年の新種牡馬らしいです。

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